本文へ移動

大阪支店

2017年4月号 ~黄砂~
2017-04-01

このところ遠くがかすんで見える日が多くなっています。「かすみ」と言うだけでも春を表す言葉になるほど、春は見通しの悪い日が多いのですが、その原因のひとつが黄砂です。ここ40年間の黄砂に見舞われた日を調べたところ、大陸に近い福岡は227日、大阪も129日、と西日本で多く観測されています。東京は21日、札幌5日と確かに少ない感じもしますが、東京では「黄砂」と都市化によって発生した「ほこり」との区別がなかなか難しいそうです。
 とくに今年は大陸も春の訪れがとても早く、地面が乾燥して砂嵐が起こり、黄砂が頻繁に発生しています。中国はここ10年間で最悪の黄砂の被害に見舞われていますし、お隣の韓国も「黄砂重大警報」が出されるなど市民生活に重大な影響が出ています。

発生元は当然砂漠ですが、年間の雨量がとても少なく、100mm~50mm程度。東京都の1ヶ月~4ヶ月程度の雨しか1年で降りません。そんなカラッカラな砂漠に強風が吹き、砂嵐となって上空に舞い上がり、日本へは偏西風に乗ってやって来ます。偏西風の吹く高さは飛行機が飛ぶ高さとほぼ同じ1万m。偏西風の速度は大変速いため、黄砂が気流に乗ると日本へは4日程度で飛んでくるといわれています。2週間ほどで地球を一周するとも。そして、その5割程度の黄砂が日本と韓国に落下するというから困ったものです。

また、その粒子は大変細かく、花粉症の人が黄砂を一緒に吸うと症状が酷くなり、喘息やアレルギーの人は、黄砂に付着している微生物の影響で酷くなることも。そして、健康な人でも油断はできません。体内に入った黄砂は血管でつまり脳梗塞を起こす危険性があるとされています。

 

晴れている日でも、遠くがかすんで見えるような日は対策が大切です。外出しない、マスクをする、眼鏡をする、空気清浄機を使う、洗濯物を外で干さない。最初の「外出しない」には限度があるため、マスクや眼鏡といった保護、そして洗濯物を室内で干すことをお勧めします。

 黄砂は5月一杯まで観測される日があります。
 
 
 
 
 

 
TOPへ戻る